会計ソフトと言えば弥生、マネーフォワード、freeeの3つが有名です。
このグラフは、クラウド会計ソフトを利用している個人事業主に対して、実際に利用しているクラウド会計ソフトを調査した結果です。
ほぼ、上述の大手3社でシェアが占められています。
個人事業主に人気の3社。これから会計ソフトを導入しようとしている方は「どれにしようかな?」と悩むと思います。そこで、簿記会計の知識のない初心者の私が、3社の会計ソフトを実際に使って比較レビューします!
料金と機能の比較
料金比較
まずは料金比較から。3社とも複数の料金プランがありますが、青色確定申告ができる最安値のプランを比較します。
弥生 | マネーフォワード | freee | |
プラン名 | セルフプラン | パーソナルミニ | スタータープラン |
料金 | 10,300円(税抜)/年 | 10,800円(税抜)/年 | 11,760円(税抜)/年 |
機能 | 銀行連携、スマホアプリ、確定申告書作成、各種レポート | 銀行連携、スマホアプリ、確定申告書作成、キャッシュフローレポートのみ | 銀行連携、スマホアプリ、ファイル保存(月5枚まで)、確定申告書作成、損益・現預金レポート |
メール・チャットサポート | 無し | 有り | 有り |
請求書作成 |
無し (全プラン共通) |
有り (パーソナルミニプランは、取引先登録が最大15件。上位プランは無制限) |
有り (無制限) |
電子帳簿保存 | 利用可(無制限) | 利用可(※パーソナルミニプランは1,000件まで。上位プランは無制限) | 利用可(無制限) |
無料期間 | 初年度無料 |
1ヶ月間無料 ※パーソナルプランと同等のプランが試せます |
30日間無料 |
公式ページ | 弥生の青色申告オンライン |
マネーフォワードクラウド確定申告 |
freee確定申告 |
3社とも、上記プランで青色確定申告に必要な機能は充分です。どれを選んでも、簡単に青色確定申告の帳簿を作成することが出来ます。
一見すると、料金は弥生が一番安いです。しかし、セルフプランにはチャット・メールサポートがありません。更に弥生では全プランで請求書作成機能がありません。
そのため、請求書作成が必要な事業の場合は、弥生はあまりお勧め出来ません。
チャット・メールサポート比較
弥生 | マネーフォワード | freee | |
プラン名 | セルフプラン | パーソナルミニプラン | スタータープラン |
料金 | 10,300円(税抜)/年 | 10,800円(税抜)/年 | 11,760円(税抜)/年 |
メール・チャットサポート | 無し | 有り | 有り |
公式ページ | 弥生の青色申告オンライン |
マネーフォワードクラウド確定申告 |
freee確定申告 |
価格だけ比較すると弥生が一番安いのですが、弥生のセルフプランにはチャット・メールサポートがありません。チャット・メール・電話サーポート付きのベーシックプランの料金は17,250円(税抜)/年(初年度は無料)です。
マネーフォワードクラウド確定申告のパーソナルミニプランと、freeeのスタータープランにはチャット・メールサポートがあります。
レポート機能比較
弥生 | マネーフォワード | freee | |
プラン名 | セルフプラン | パーソナルミニプラン | スタータープラン |
料金 | 10,300円(税抜)/年 | 10,800円(税抜)/年 | 11,760円(税抜)/年 |
レポート |
・残高試算表 ・残高推移表 ・日別取引レポート ・損益レポート ・科目別損益レポート ・取引先別損益レポート ・貸借レポート |
・キャッシュフローレポート |
・損益レポート ・現預金レポート |
帳簿 |
・仕訳帳 ・現金出納帳 ・預金出納帳 ・売掛帳 ・買掛帳 ・固定資産台帳 ・総勘定元帳 |
・仕訳帳 ・現預金出納帳 ・総勘定元帳 ・補助元帳 ・残高試算表 ※パーソナルミニプランの場合、CSV・MF形式でのエクスポートは不可(PDFは可) |
・仕訳帳 ・試算表 ・総勘定元帳 |
公式ページ | 弥生の青色申告オンライン |
マネーフォワードクラウド確定申告 |
freee確定申告 |
マネーフォワードクラウド確定申告とfreeeは、プランによって出力できるレポートが異なります。
弥生は、最安値プランでも上位プランと同じレポート機能が用意されています。
プランの違いは、メールなどのサポートの違いだけ。
マネーフォワードクラウド確定申告とfreeeでは、最安値プランでは必要最低限のレポートしか見ることが出来ません。その代わり、最安値プランでもメール・チャットサポートを受けることが出来ます。
弥生では、最安値プランでも全ての機能を使うことが出来ます。その代わり、最安値プランではメール・チャットサポートを受けることが出来ません。上位プランの「ベーシックプラン(年額13,800円(税抜)」では電話・メール・チャットサポートで操作質問が、「トータルプラン(年額24,000円(税抜)」では電話・メール・チャットサポートで操作質問と業務相談をすることが出来ます。
スマホアプリ比較
弥生 | マネーフォワード | freee | |
プラン名 | セルフプラン | パーソナルミニプラン | スタータープラン |
料金 | 10,300円(税抜)/年 | 10,800円(税抜)/年 | 11,760円(税抜)/年 |
スマホアプリ | 有り | 有り | 有り |
機能 |
・取引の一覧表示 ・取引入力 ・レシート撮影 |
・取引入力 ・金融機関の入出金・残高の確認 ・資金繰り予測の確認 ・収益・費用の確認 ・【2021年追記】レシート撮影 |
・取引の一覧表示 ・取引入力 ・レシート撮影(月5枚まで) ・収支確認 ・損益レポート ・確定申告書の作成、e-Taxでの送信 |
公式ページ | 弥生の青色申告オンライン |
マネーフォワードクラウド確定申告 |
freee確定申告 |
弥生、マネーフォワードクラウド確定申告、freeeは3社ともスマホアプリに対応しています。しかし、その機能はバラバラです。
最もスマホアプリの機能が充実しているのは、freeeです。使い勝手も良く、e-Taxによる確定申告まで出来ます。
マネーフォワードクラウド確定申告のスマホアプリは、2021年に出来ることが沢山増えました。レシート撮影、e-Taxによる確定申告が出来ます。
スマホアプリ機能だけで比較するなら、私の一番のお勧めはマネーフォワードクラウド確定申告です。バージョンアップされて、どんどん使い易くなっています。今後の対応にも期待です。
電子帳簿保存比較
2024年1月から、インターネット上で発生した取引きの内容は電子帳簿に保存しなくてはならないという法律が施行されます。これから会計ソフトを選ぶ方は、電子帳簿保存法への対応は要チェックです。
弥生 | マネーフォワード | freee | |
プラン名 | セルフプラン | パーソナルミニプラン | スタータープラン |
料金 | 10,300円(税抜)/年 | 10,800円(税抜)/年 | 11,760円(税抜)/年 |
電子帳簿保存 | 利用可(制限なし) | 利用可(※1,000件まで。上位プランは制限なし) | 利用可(制限なし) |
機能 | スマート証憑管理(電子帳簿保存法に対応) | マネーフォワードクラウドBox(電子帳簿保存法に対応) | スキャナ保存・電子取引・電子帳簿保存(電子帳簿保存法に対応) |
公式ページ | 弥生の青色申告オンライン |
マネーフォワードクラウド確定申告 |
freee確定申告 |
弥生、マネーフォワードクラウド確定申告、freeeは3社とも電子帳簿保存法に対応しています。
今のところ弥生とfreeeは全プランで無料対応していますが、マネーフォワードクラウド確定申告のパーソナルミニプランは保存件数に制限が有ります。
会計ソフトが電子帳簿保存法の要件を満たしているかどうかは、JIIMAによる市販ソフトウェア等の認証制度でチェックされています。認証されている会計ソフトの一覧はこちら→【国税庁】JIIMA認証情報リスト
使ってみました
3社とも、無料で会計ソフトをお試しできる期間があります。そこで私は、3社とも無料登録をして使い勝手を試してみました。
弥生
個人事業主ではなくても「弥生の会計ソフト」の名前は聞いたことがあると思います。「弥生」は古くからある、とても有名な会計ソフトです。
私は実際に、弥生の青色申告オンラインを使って記帳してみました。使い方と感想を以下の記事にまとめています。↓
私はいつもマネーフォワードクラウド確定申告を使っていますが、弥生も同じような感覚で使うことができました。最低限の簿記知識があれば、難なく使いこなせる会計ソフトです。
上記のレビュー記事中にも記載しましたが、弥生はとても知名度と信頼性が高く、無料記帳指導に来てくれた税理士さんも勧めていたほどです。
マネーフォワードクラウド確定申告
マネーフォワードクラウド確定申告は、私が使っている会計ソフトです。
簿記知識がほとんどない私も、困ることなく使えています。
マネーフォワードクラウド確定申告を使って記帳する方法と、感想を以下の記事にまとめています。↓
マネーフォワードクラウド確定申告は、最低限の簿記知識さえ知っておけば簡単に使える会計ソフトです。
メール・チャットサポートがあるので、私も操作が分からなくなった時に利用しています。チャットサポートはその場ですぐに回答してもらえるので、とても気楽で便利です!
freee(フリー)
freee(フリー)は、簿記知識がなくても簡単に操作できる会計ソフトです。
質問に答えると確定申告書が作成できるようになっていたり、新しい感覚の会計ソフトです。
私は実際に、freee(フリー)の青色申告ソフトを使って記帳してみました。使い方と感想を以下の記事にまとめています。↓
freee(フリー)は、他の会計ソフトに比べて初心者に優しいです。表示される手順に沿って入力していけば帳簿が作成できるようになっていたり、解説が多く迷わず入力できるようになっています。
また、確定申告書は質問に答えていくと作成出来るようになっていて、他の会計ソフトにはない工夫が面白いです。
freee(フリー)は他の会計ソフトと比べると、料金が少し高いです。そしてfreee(フリー)独自の入力方法になっている部分があるので、使いづらいと感じる人・使い易いと感じる人が分かれると思います。
お勧めの会計ソフトはどれ?私の独断と偏見ランキング
有名な3つの会計ソフト、弥生・マネーフォワードクラウド確定申告・freee(フリー)を実際に使ってみた結果、私が独断と偏見で初心者にお勧めするランキングです。
多くの事業主に長く使われている安心感と信頼性があります。
レポートが充実していて、収益が一目でグラフで分かります。現在は初年度無料キャンペーン実施中!全ての機能が1年間無料で使えます。
私の総合評価 | |
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料金 | 10,300円(税抜)/年(セルフプラン) |
サポート | WebFAQのみ |
e-Tax対応 | e-Taxソフト(クライアント版)、e-Taxソフト(Web版)へのデータ連係に対応
※2021年2月より、国税庁のソフトを使わずに会計ソフト上から直接e-Taxで確定申告できる、e-Taxモジュール機能開始 |
電子帳簿保存法対応 | 制限なし・全プラン無料で対応 |
感想 | 最大手の安心感がある。セルフプランにメール・チャットサポートがないのが残念。サポートが必要ならベーシックプラン(17,250円(税抜)/年額)がお勧め! 全プランに請求書作成機能が無く、使うには別ソフトのMisoca(ミソカ)と契約する必要がある。 |
最安値のプランでもメール・チャットサポートがあり、気軽に質問することが出来て便利!
私の総合評価 | |
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料金 | 10,800円(税抜)/年(パーソナルミニプラン) |
サポート | メール・チャットサポート有り |
e-Tax対応 | e-Taxソフト(クライアント版)、e-Taxソフト(Web版)へのデータ連係に対応 |
電子帳簿保存法対応 | プランにより制限あり |
感想 | チャットサポートですぐに質問できるので、初心者でも使いやすい。副業の確定申告なら最安値プランで充分。 請求書を作成したり、詳細なレポートを確認したい場合にはパーソナルプラン(15,360円(税抜)/年額)がお勧め。私もパーソナルプランを使っています。 |
充実したヘルプや、手順の解説が便利です。質問に答えると確定申告書が作成出来るなど、入力方法が初心者向けに工夫されています。
私の総合評価 | |
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料金 | 11,760円(税抜)/年(スタータープラン) |
サポート | メール・チャットサポート有り |
e-Tax対応 | e-Taxソフト(クライアント版)、e-Taxソフト(Web版)へのデータ連係に対応 ※ただし、e-Taxソフト(Web版)は非推奨 |
電子帳簿保存法対応 | 制限なし・全プラン無料で対応 |
感想 | 入力方法が独特なので、好みが分かれると思う。私はあまり使い勝手が好きではない。 |
ここでご紹介したランキングは、あくまで私の個人的な感想によるランキングです。人によって好みは違うと思いますので、ひとつの参考にして頂けると幸いです。