個人事業主であり主婦である私は、家族カードのクレジットカードを利用しています。家族カードでの支払いは、夫の銀行口座から引き落とされます。
私の仕事の経費を家族カードで支払った場合は、どうやって帳簿に記帳したら良いのでしょう?迷った私は、帳簿への記帳方法について税理士さんに教えてもらいました。
2024年追記:自分名義のクレジットカードを作りました!↓
家族カードで経費を支払ったら、どう記帳する?
私は家族カード(※注1)を、仕事の経費の支払いにも使っています。例えばオンラインストアで書籍を注文する場合、家族カードで支払います。家族カードは夫名義のクレジットカードなので、引き落とし口座は夫の銀行口座です。
※注1 家族カードとは
家族カードとは一般的に、主契約者と生計を一にする配偶者・親・満18歳以上の子が無審査で持つことのできるカードのことです。
夫が契約しているクレジットカードの家族カードは、引き落とし口座が夫の口座になります。家族カードを使うと、家族の買い物を一つのポイントにまとめることができるので、クレジットカードのポイントが貯まりやすくなってお得です。
また、家族の引き落とし口座が一ヶ所になるので、家計の管理がしやすくて便利です。
これってどうやって帳簿に記帳すればいいの?
私は、帳簿上の預金残高と実際の預金残高が一致するように、仕事用の銀行口座を用意しています。(※詳しくは、以下の記事を参照して下さい。↓)
夫の銀行口座から私の経費を支払ってしまうと、私の仕事用の銀行口座の残高と、帳簿上の収支が合わなくなってしまいます。こんな時の記帳方法について税理士さんに聞いてみました!
便利な「事業主借」で記帳しよう!
「事業主借」「事業主貸」とは
「事業主借」「事業主貸」は、勘定科目(※注1)のひとつですが、とっても便利な勘定科目です。
※注1 勘定科目とは
勘定科目とは、事業の収支の具体的な内容を表す項目名のことです。
例えば、以下のような勘定科目があります。
勘定科目 | 意味 |
売掛金 | サービスや商品を提供して得た収益で、まだ未収金のもの |
売上高 | サービスや商品を提供して得た収益で、集金済みのもの |
企業と違って個人事業主は、自分自身の生活費と事業のお金を同時に管理しています。事業で得たお金を生活費として使うこともあるし、生活費から事業用の資金を捻出することもあります。
これを管理するために必要なのが、「事業主借」「事業主貸」という勘定科目です。
「事業主借」とは
「事業主借」は、事業を行っている私(事業主)のプライベートなお金(家計費)を事業用にちょっと借りる、という意味の勘定科目です。
「事業主貸」とは
「事業主貸」は、事業で稼いだお金を事業を行っている私(事業主)のプライベートなお金(家計費)として貸す、という意味の勘定科目です。
ポイントは、主婦でかつ個人事業主の場合、事業主のプライベートなお金(家計費)には夫のお金も混ぜちゃってよいということ。
だから、旦那さんの銀行口座だろうとあなたの銀行口座だろうと、それは家計費としてまとめて考えて下さい。
例題を記帳してみよう
というわけで、以下の例題を使って実際に記帳してみましょう。
・6月14日に、私の事業に必要な参考書籍(1,000円)を、オンラインストアで購入した。
※オンラインストアでの支払いには、家族カードを使った。家族カードの引き落とし先は、夫の銀行口座である。
夫の銀行口座は家計費として考えます。家計費は、事業をやっている私(事業主)のプライベートなお金です。
これを記帳すると、以下のようになります。
取引日 | 勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 | 概要 |
6月14日 | 新聞図書費 | 1,000 | 事業主借 | 1,000 | 参考書籍購入代 |
私の場合は、家計費を管理している銀行口座は、夫の銀行口座。家賃の引き落としや光熱費は、夫の銀行口座から支払っているよ。
「事業主借」「事業主貸」を上手に活用しよう!
私のような零細個人事業主は、家計費と事業費を2つに分けられないことがあります。特に主婦の場合は、完全に独立した事業用の環境を持つのは難しいと思います。
クレジットカードを家族カードにしている場合や、家賃・光熱費の支払いを夫の給与口座にしている場合などです。
そんな時に活躍するのが、「事業主借」「事業主貸」という勘定科目です。
この勘定科目を適切に使えるようになると、帳簿付が簡単にできるようになります。
※クレジットカード決済を発生主義で記帳する方法については、以下の記事をご参照下さい。↓