
確定申告書をやっと提出!ほっと一息すると同時に、申告した所得税を納めなくてはなりません。
確定申告を終えても、税務署から納税の案内が来ることはないので、自分で忘れずに納税する必要があります。
所得税の納税方法についてまとめました。
所得税の納税期限
所得税の納税期限は、確定申告書の提出期限と同じ3月15日までです。
納税は自己責任で
納税する金額は、確定申告書で自分が申告した金額です。税務署がチェックしてから請求してくれるわけではありません。
自分で責任を持って申告して、納税しなくちゃいけないの。
バレた時のリスクを負う覚悟があるならどうぞ、ってことだよ。
自分で申告して、自分で納税するのが確定申告です。税務署は、事業の収支をチェックをしたりはしません。自信を持って正しく申告できるように、税理士による無料記帳指導や会計ソフトを利用するのがお勧めです。(※参考記事はこちら↓)


所得税の納税方法
確定申告書を提出したらすぐに、申告した所得税を納税します。納税方法は、以下の4つです。
1. 現金納税
現金納税は、「所得税の納付書」を使って現金で納税する方法です。
税務署の窓口、金融機関、コンビニエンスストアで納税することができます。
所得税の納付書の入手方法
所得税の納付書は、税務署の窓口でもらうことができます。また、税務署から送付される以下の確定申告書類に同封されています。

「青色申告承認申請書」や「個人事業主の開業・廃業等届出書」を提出すると、税務署から確定申告に必要な書類一式が封書で送られてきます(確定申告直前の、1月末頃に届きます。)。この書類の中に、所得税の納付書が同封されています。
確定申告書類の送付にかかる郵送代や、紙代などは税金で賄われています。こうした経費を減らしていこうと、国税庁はe-Taxによる電子化を進めています。e-Taxを利用して確定申告をした場合は、自動的にこれらの書類は送付されなくなります。
また、確定申告書には、これらの書類の送付を希望するかどうかを記入する欄があります。
「翌年度から確定申告書類の送付は要らない」という場合は、確定申告書を提出する際に「翌年以降送付不要」欄に○を付けます。
平成30年度用の確定申告書から、この「翌年以降送付不要」欄が無くなりました。
※無くなった理由は不明です。e-Taxを推進するために、2年目以降は一律で送付しないことにしたんでしょうか。
税務署に納付書を取りに行くのが大変な場合
確定申告書類の送付を止めると、所得税の納付書も送ってもらえなくなります。
その場合、所得税の納付書は税務署の窓口に取りに行く必要があります。「税務署が遠くて行くのが大変・・」という場合は、税務署に電話して送付してもらうこともできます。
また、以下の方法(2. 振替納税、3.電子納税、4.クレジットカード納税)で納税する場合は、所得税の納付書は必要ありません。
2.振替納税
振替納税とは、納税者の預金口座から自動的に所得税が引き落とされる方法です。一度手続きをすれば毎年自動的に引き落とされるので、便利です。
振替納税の手続きは簡単です。納税の期限(3月15日)までに、税務署に口座振替の依頼書を提出するだけです。
口座振替の依頼書の提出期限は確定申告書の提出期限と同じなので、確定申告書と一緒に提出すればOKです。
※口座振替の依頼書は、こちらのページからダウンロードできます。→【国税庁】振替納税の新規(変更)申込み
通常、所得税の納税期限は確定申告書の提出期限と同じ3月15日ですが、振替納税で所得税が引き落とされるのは、4月中旬になります。
そのため、納税まで1ヶ月の猶予期間があることになります。また、手数料はかかりません。
※口座振替の依頼書の提出方法については、以下の記事をご参照下さい。↓

振替納税の注意点
とても簡単で便利な振替納税ですが、注意するべきことがあります。それは、引き落とし日に口座の残高が足りないと、翌日から延滞税の対象となってしまうことです。
うっかり口座残高が足りなかっただけで、自動的に延滞税が取られてしまうので確定申告後には必ず所得税額を口座に入金しておくようにしましょう!
3. 電子納税
電子納税とは、インターネットを利用して納税する方法です。ダイレクト納付またはインターネットバンキングを利用する方法があります。
ダイレクト納付
国税庁の電子申告・納税システムe-Taxを使って、クリックひとつで納税することができます。
※e-Taxを利用して確定申告を行うことと、税務署への事前の届出が必要です。(申請書類はこちら→【国税庁】ダイレクト納付の手続き)
e-Taxを利用して確定申告書を作成・送信すると、「ダイレクト納付」ボタンが表示されます。ダイレクト納付は、このボタンをクリックするだけで納税できます。
インターネットバンキング
インターネットバンキングで納税することができます。「絶対目的コード」の入力などが必要です。複雑なので、詳しくは国税庁のホームページでご確認下さい。→【国税庁】インターネットバンキング等からの納付手続
電子納税の注意点
e-Taxでの納税には手数料がかかりません。また、インターネットバンキングで納税する場合も、振替手数料はかかりません。
ただし、インターネットバンキングでの納税の場合、ATMやインターネットバンキングの利用料がかかる場合があります。
4. クレジットカード納税
トヨタファイナンス株式会社が委託運営する「国税クレジットカードお支払いサイト」で、クレジットカードを使って納税することができます。納付額に応じて、決済手数料がかかります。
※フィッシング詐欺対策のため、「国税クレジットカードお支払いサイト」へのアクセスは国税庁ホームページから行うことが推奨されています。→【国税庁】クレジットカード納付の手続き
クレジットカード納税の注意点
クレジットカード納付には、納付額に応じた決済手数料がかかります。
※決済手数料:納付額が1万円までは決済手数料82円(税込)、以降1万円を超えるごとに決済手数料82円(税込)が加算されます。
クレジットカード納税なら、クレジットカードのポイントを貯めることができます。
ただし、クレジットカードのポイント還元率と納付額によっては、ポイントでもらえる金額より決済手数料の方が高くなってしまうこともあります。ポイントと決済手数料の関係をよく理解して利用しましょう!
※ポイントと決済手数料の関係について詳しくはこちら↓

お勧めの納税方法は?
振替納税は、確定申告と同時に簡単な書類を提出するだけなので手続きが簡単です。また、自動的に引き落とされるので納税も簡単です。簡単な上に振替手数料がかからない、お勧めの納税方法です。
クレジットカード納税には決済手数料がかかってしまいます。しかし、クレジットカードによっては決済手数料以上のポイントが付くので、お得です。どのクレジットカードが良いのか調べる必要がありますが、上手に利用すると得できるお勧めの納税方法です。
また、e-Taxを利用して確定申告を行う場合は、ダイレクト納付が1番簡単です。
お好みの納付方法で納付しよう
所得税の納付方法は、意外と色々あります。ご自分にとって一番負担の少ない方法で納税しましょう!