
私は「青色申告は難しくて、簿記の知識がないと出来ないのでは?」と思っていました。
でも、会計ソフトを使えばとても簡単!簿記の知識なんてほとんど必要ありません。
とはいっても、最低限の簿記知識は必要です。このページでは、簿記の知識のない私が会計ソフトを使うために勉強した、最低限の簿記知識をまとめました。
青色申告の記帳方法
確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。また青色申告には、10万円の所得控除が受けられる単式簿記での記帳方法と、65万円の所得控除が受けられる複式簿記での記帳方法とがあります。
※白色申告と青色申告の違いについて詳しくは、以下の記事をご参照下さい。↓

申告の種類 | 記帳方法 | 所得控除額 |
白色申告 | 単式簿記 | なし |
青色申告 | 単式簿記 | 10万円 |
複式簿記 | 65万円 |
自分で一から簿記を勉強して、複式簿記の帳簿を作成するのは大変です。でも今は、とっても便利な会計ソフトがある時代。日々の収入と支出を入力していくだけで、会計ソフトが自動的に帳簿を作成してくれるから簡単です!
複式簿記とは
複式簿記とは、ある取引について、複数の側面から見て記録する方法です。
日付 | 借方 | 貸方 |
3月5日 | 現金 50円 | 売上高 50円 |
「消しゴムが売れて50円もらった」という取り引きについて、「現金50円が増えた」「消しゴムの売り上げが50円だった」という2つの側面に分けて記帳します。
「借方」「貸方」という簿記用語にとても混乱させられますが、実は「借方」「貸方」という言葉には意味がないそうです。
「左側は借方」、「右側は貸方」と名前を決めただけで、「借りる」「貸す」という意味はありません。
複式簿記は会計ソフトにお任せ!
実際に記帳するときは、「左側に書くのか、右側に書くのか?」「何ていう項目にすれば良いのか?」と悩むと思います。
私も最初は、記帳なんて無理!と思いました。でも、会計ソフトを使えば大丈夫!
会計ソフトでは、収支を入力すれば自動的に左右(「借方」と「貸方」)に振り分けて(この作業を仕訳と言う)、帳簿を作成してくれます。
難しいことは考えずに、単純に売り上げや経費を入力するだけで、自動的に帳簿が出来上がります。
現金主義と発生主義
帳簿付けでは、ひとつ気をつけなくてはならないことがあります。それは「現金主義」と「発生主義」と呼ばれる記帳方法。
申告方法 | 記帳方法 | 認められる主義 | 所得控除額 |
白色申告 | 単式簿記 | 発生主義 | なし |
青色申告 | 単式簿記 | 現金主義(※)・発生主義 | 10万円 |
複式簿記 | 発生主義 | 65万円 |
(※)前々年の合計所得が300万円以下の小規模事業主であること、事前に届出を提出していることが条件。
現金主義とは
現金主義は、お小遣い帳感覚の記帳方法です。実際にお金のやり取りが発生した時に記帳します。
例:3月5日に消しゴム1個(50円)の注文があり、3月6日に現金50円を受け取った。
日付 | 借方 | 貸方 |
3月6日 | 現金 50円 | 売り上げ 50円 |
お金をもらったときに記帳すれば良いので、単純です。
発生主義とは
発生主義は、お金のやり取りが確定した時(実際にはお金をもらっていなくても)に記帳する方法です。白色申告も青色申告も、発生主義での記帳が義務づけられています。
しかし、同じ発生主義でも単式簿記(白色申告・青色申告の10万円控除)と複式簿記(青色申告の65万円控除)とでは少し違います。単式簿記の方が、簡単です。
複式簿記の場合
複式簿記(青色申告・65万円控除)の発生主義は、お金のやり取りが確定した時(実際にはお金をもらっていなくても)に売掛金として記帳し、実際にお金をもらったときに売掛金の回収としてもう一度記帳します。
例:3月5日に消しゴム1個(50円)の注文があり、3月6日に現金50円を受け取った。
日付 | 借方 | 貸方 |
3月5日 | 売掛金 50円 | 売り上げ 50円 |
3月6日 | 現金 50円 | 売掛金 50円 |
多くの仕事では、売り上げの確定後(売買契約が成立後)しばらくしてから、現金が口座に入金されます。そのような場合には、売り上げ確定時点で「売掛金」として記帳し、実際に入金された時点で「売掛金の回収」としてもう一度記帳します。
売掛金は、まだ現金をもらっていなくても所得としてみなされます。 例えば12月に売掛金として記帳した売り上げは、現金をもらうのが来年1月だとしてもその年の所得となり、その年の課税対象になります。
単式簿記の場合
単式簿記(白色申告・青色申告の10万円控除)の発生主義は、お金のやり取りが確定した時(実際にはお金をもらっていなくても)に売り上げとして記帳します。
例:3月5日に消しゴム1個(50円)の注文があり、3月6日に現金50円を受け取った。
日付 | 概要 | 売り上げ |
3月5日 | 掛売り上げ 消しゴム | 50円 |
複式簿記のように、「売掛金の回収」としてもう一度記帳する必要はありません。お小遣い帳のような簡易な帳簿でOKです。
簿記を勉強するより、会計ソフトの使い方を理解しよう!
私は「青色確定申告は難しそう」「複式簿記なんて無理かも」と思っていましたが、やってみると意外と簡単です。だって、会計ソフトがほとんど自動的にやってくれるから。発生主義で記帳する方法を覚えて、会計ソフトを使って帳簿を作成してみましょう!
難しい簿記の勉強をするよりも、会計ソフトの使い方を理解する方がずっと早いと思います。最低限の知識だけ覚えて、後は会計ソフトに任せてしまうのがお勧めです!
私は会計ソフト「マネーフォワードクラウド確定申告」を使っています。簿記の知識が全くない私でも、簡単に複式簿記の帳簿を作成出来ちゃうのでお勧めです!
※マネーフォワードクラウド確定申告での記帳方法はこちらです。↓

※会計ソフト選びに迷ったら、こちらの記事も参考にしてみて下さいね!↓
