
でもクレジットカード納税なら、納税でポイントが貯まります。
しかし、クレジットカード納税には決済手数料がかかります。
そこで、決済手数料を上回るポイントをもらって得するためにはどうしたら良いか、調べてみました。
クレジットカード納税とは
所得税の納税方法には、「振替納税」「電子納税」「クレジットカード納税」「現金納税」の4つがあります。
※所得税の納税方法について詳しくは、以下の記事をご参照下さい。↓

クレジットカード納税とは、「国税クレジットカードお支払いサイト」でクレジットカードを使って納税する方法です。
「国税クレジットカードお支払いサイト」は、国税庁が指定した納付受託者、トヨタファイナンス株式会社が運営しています。
※フィッシング詐欺対策のため、「国税クレジットカードお支払いサイト」へのアクセスは国税庁ホームページから行うことが推奨されています。→【国税庁】クレジットカード納付の手続き
クレジットカード納税できるカード
「国税クレジットカードお支払いサイト」で利用できるカードは、以下です。
・Mastercard
・JCB
・American Express
・Diners Club
・TS CUBIC CARD
クレジットカードのポイントが貯まる!
クレジットカード納税には、以下のメリットがあります。
・事前の申請が必要ない
・24時間いつでも納税できる
・サイト上で納税してから実際の引き落としまで猶予期間がある
・分割払いやリボ払いが利用できる
・クレジットカードのポイントが付く
でもよく調べると、そう単純ではないんだよ・・
※税金の支払いはポイント対象外となるクレジットカードもあるので、利用前にクレジットカード会社への確認も必要です。
クレジットカード納税には手数料がかかる!
クレジットカード納税には、以下のデメリットがあります。
・決済手数料がかかる
・領収証書が発行されない
・納税証明書の発行まで時間がかかる(3週間程度)
・「国税クレジットカードお支払いサイト」上で納付手続の取り消しができない。(間違った場合は、税務署で還付手続きが必要)
「クレジットカードのポイントで得しよう!」と思ってクレジットカード納税をしても、(クレジットカードのポイント) < (決済手数料)ではお得になりません。
クレジットカード納税のポイントで得するためには、決済手数料とクレジットカードのポイント還元率の関係について理解しておかなくてはなりません。
クレジットカード納税の決済手数料
クレジットカード納税の決済手数料は、以下のようになっています。
納付税額 | 決済手数料(税込) | 最大割合(%)~最小割合(%) |
100円~10,000円 | 82円 | 82% ~ 0.82% |
10,100円~20,000円 | 82円 ×2 = 164円 | 1.62% ~ 0.82% |
20,100円~30,000円 | 82円 ×3 = 246円 | 1.22% ~ 0.82% |
30,100円~40,000円 | 82円 ×4 = 328円 | 1.09% ~ 0.82% |
40,100円~50,000円 | 82円 ×5 = 410円 | 1.02% ~ 0.82% |
50,100円~60,000円 | 82円 ×6 = 492円 | 0.98% ~ 0.82% |
※以降同様に、納税額が10,000円超えるごとに手数料が+82円されていく |
※「国税クレジットカードお支払いサイト(https://kokuzei.noufu.jp)」を参考に編集しています。
※所得税の納税額は100円未満切り捨てのため、最低納付税額を100円にしています。(所得税の納付税額では100円未満の端数は発生せず、100円、200円、300円・・・と増加します。)
納付税額に対する決済手数料の割合(%)
上の表を見ると分かるように、納付税額が大きいほど、納付税額に対する決済手数料の割合(%)が小さくなります。
一番小さな値は0.82%で、これより小さくなることはありません。
クレジットカード納税で得する方法
(決済手数料) < (クレジットカードのポイント)になる納付税額なら、クレジットカード納税でポイントが貯まるのでお得です。
クレジットカードのポイント還元率は、年会費無料のカードなら0.5%~1.2%くらいです。
ポイントで得したいのなら、還元率の高いクレジットカードを使うのがお勧めです。ポイント還元率1.0%、1.2%のクレジットカードで納税するとどのくらいポイントが付くのか、計算してみました。
ポイント還元率1.0%のクレジットカードの場合
ポイント還元率1.0%のクレジットカードで納付する場合、納付税額が40,600円以上はずっと(決済手数料) < (クレジットカードのポイント)になります。
例えば、ポイント還元率1.0%のクレジットカードで、10万円の所得税を納付した場合と、100万円の所得税を納付した場合を計算してみます。
所得税 10万円
決済手数料 82円 ×10 = 820円
合計 10万820円
クレジットカードのポイント 10万820円 ×1.0% = 1,008円
(クレジットカードのポイント1,008円) - (決済手数料820円) = 188円のお得!
決済手数料 82円 ×100 = 8,200円
合計 100万8,200円
クレジットカードのポイント 100万8,200円 ×1.0% = 1万82円
(クレジットカードのポイント1万82円) - (決済手数料8,200円) = 1,882円のお得!
ポイント還元率1.2%のクレジットカードの場合
ポイント還元率1.2%のクレジットカードで納付する場合、納付税額が20,300円以上はずっと(決済手数料) < (クレジットカードのポイント)になります。
例えば、ポイント還元率1.2%のクレジットカードで、10万円の所得税を納付した場合と、100万円の所得税を納付した場合を計算してみます。
所得税 10万円
決済手数料 82円 ×10 = 820円
合計 10万820円
クレジットカードのポイント 10万820円 ×1.2% = 1,209円
(クレジットカードのポイント1,209円) - (決済手数料820円) = 389円のお得!
所得税 100万円
決済手数料 82円 ×100 = 8,200円
合計 100万8,200円
クレジットカードのポイント 100万8,200円 ×1.2% = 1万2,098円
(クレジットカードのポイント1万2,098円) - (決済手数料8,200円) = 3,898円のお得!
お得感はちょっとだけ
決済手数料は、一番少なくても納付税額の0.82%です。
残念ながら、クレジットカード納税にはあまりお得感はないと思います。クレジットカードのポイントが付いても、決済手数料がかかってしまいますから。
でも、クレジットカード納税にはポイント以外のメリットもあります。
「うっかり納税を忘れていた!納付書も手元にない!」なんていう時に、インターネット環境とクレジットカードさえあればすぐに納税できます。
しかも、クレジットカード納税は、手続きから実際の引き落としまで猶予期間があるので、すぐに口座に現金を用意できなくても大丈夫!
お得感は少ないけど、便利な制度
クレジットカード納税は、ポイントで得することができますが、あまり大きなお得にはなりません。そのメリットはポイントよりも、家に居ながらいつでも納税できる利便性だと思います。必要に応じて便利に利用しましょう!
※振替納税の手続きについては、以下の記事をご参照下さい。↓
